【Aモデル録 フェーズX プログラミング基礎 思考設計編】
ここで扱うのは、
「感情そのものが悪い」という話ではありません。
製造業に置き換えたアプリ開発の考え方において、
感情を“工程に直結させる”と、なぜ不良が増えるのか
その構造を確認します。
まず前提。
感情は
モチベーションになる
問題意識の源になる
「作りたい理由」になる
ここまでは、歓迎される役割です。
しかし、製造業ではここから先に
明確な線引きがあります。
感情は「進捗度アップの原動力」にはなるが、
「仕様決定」や「工程判断」には、入れてはいけない
これが基本原則。
感情主導で作り始めると、工程はこうなります。
その日の気分で仕様が変わる
昨日の判断と今日の判断が一致しない
「なんか違う」で作り直しが発生する
修正理由が説明できない
結果として、
同じ工程を何度もやり直す
不具合の再現条件が分からない
改善なのか劣化なのか判断できない
これは製造業的に見ると、
検査基準が存在しない状態
です。
ここが重要。
不良品が増える原因は、
感情があることではありません。
感情が「判断基準の代わり」をしてしまうこと
です。
「今はこう感じるからOK」
「前はダメだったけど、今はアリ」
「理由は説明できないけど直したい」
この状態では、
仕様が固定できない
完成条件が定義できない
出荷判断ができない
つまり、
製品として成立しなくなる。
製造業では、こう分離します。
感情
→ 「なぜ作るか」 を生む
仕様
→ 「何を作るか」 を固定する
工程
→ 「どう作るか」 を実行する
感情は最初に使う。
そして、工程に入る前に切り離す。
これができて初めて、
再現できる
改善できる
他人に説明できる
製造ラインになります。
アプリでも構造は同じです。
感情のまま書いたコード
→ その場では気持ちいい
でも、後から見ると
なぜこうしたか分からない
何を守りたかったか分からない
結果、
自分が作った製品を、自分で検査できなくなる
これは致命的。
感情は悪ではない
ただし、工程判断に直接使わない
感情は仕様に変換してからラインに流す
仕様が確定していない製造工程は、不良を量産する
アプリを製造業として考えておくと、
感情は「燃料」
仕様は「設計図」
工程は「作業手順」
この役割分担は崩せなくなります。