【Aモデル録 フェーズX プログラミング基礎 思考設計編】
この回では、
「なぜ考えているうちに、急に分からなくなるのか」
その発生地点を特定します。
結論から置きます。
思考が壊れる瞬間は、
能力不足でも、理解不足でもない。
工程が混線した瞬間に起きている。
これは、製造業的に見ると
非常に分かりやすい事故です。
アプリ設計や学習中、こんな感覚はありませんか。
さっきまで分かっていたのに、急に分からなくなる
何を考えているのか、自分で追えなくなる
手を動かしているのに、前に進んでいない
正解を探しているのに、判断基準が消える
このとき、多くの人はこう考えます。
自分の理解が浅い
頭が悪い
向いていない
でも、製造業の視点で見ると違う。
製造業の現場で起きる「壊れ方」は、
ほぼ決まっています。
設計図を見ながら、作業判断を始める
仕様を考えながら、手を動かす
検査基準を決めずに、作り始める
つまり、
本来分かれている工程を、
同時にやろうとした状態
これを 工程の混線 と呼びます。
機械でも人でも、
これは確実に事故になります。
アプリ開発では、こんな混線が起きがちです。
「何を作るか」を考えながらコードを書く
「正しいかどうか」を考えながら設計を変える
「使われるかどうか」を実装中に判断する
これを一人で、頭の中で全部やる。
製造業的に言うと、
設計・製造・検査を、
同じ作業台で同時にやっている
状態です。
そりゃ、思考も壊れます。
ここが重要。
思考が止まるのは、
難しいからではありません。
どの工程の判断をしているのか、
自分で分からなくなった瞬間
に止まります。
今やっているのは、仕様決定か?
それとも設計か?
それとも実装か?
この区別が消えた瞬間、
人は「考えているつもり」で
実は何も判断できなくなります。
逆に言えば、こうです。
今は「仕様」を決める時間
今は「設計」を描く時間
今は「作る」だけの時間
この区切りがあるだけで、
判断基準は一つになる
迷うポイントが限定される
思考は驚くほど楽になる
能力は、関係ありません。
思考が壊れる原因は、混乱ではない
工程が混線した瞬間に、判断が不能になる
「今、何の工程か」を言語化できない状態は危険
工程を分けるだけで、思考は安定する
第2章では、このあと
どうやって工程を分けるか
混線をどう防ぐか
を、製造業の設計図として扱っていきます。
まずは今日はここまで。
「思考が壊れる場所」は、もう特定できました。