【Aモデル録 フェーズX プログラミング基礎 思考設計編】
ここでは、
アプリ開発で最も無自覚に使われがちな言葉
「とりあえず動かす」を、製造業の視点で解体します。
これは便利な言い回しですが、
製造業として見ると 明確なNG行為 です。
「とりあえず動かす」は、
製品ではなく“作業物”を作っている状態
製造業では、
この発想が工程に入った瞬間、
品質管理が崩れます。
製造業の現場で、もしこんな指示が出たらどうなるか。
「この部品、とりあえず組んどいて」
即、止められます。
なぜなら、
何を満たせば完成なのか分からない
検査基準がない
NG判定ができない
つまり、
出荷可能かどうかを判断できない
からです。
アプリ開発でよくある混線。
動いた
表示された
エラーが出ない
これらはすべて、
工程が通過しただけ
製造業的には、
電源が入った
機械が回った
と同じで、
製品合格とは無関係です。
この言葉が工程に入ると、何が起きるか。
完成条件が後回しになる
NG基準が曖昧になる
「まあいいか」が積み重なる
結果、
どこまで直せばいいか分からない
いつ終わるか分からない
終わったかどうか判断できない
これは製造業的に言うと、
検査工程が存在しないライン
です。
理由は単純。
手応えが欲しい
進んでいる感覚が欲しい
不安を消したい
でもこれは、
製造ではなく、安心のための行為
です。
製品づくりの判断としては、
一切使えません。
製造業で最初に決めるのは、これ。
完成とは何か
合格とは何か
何を満たせば出荷できるか
これが決まっていない限り、
作業を始めてはいけない
アプリで言い換えると、
どの状態になったらOKか
どこまで動けば完成か
何ができなければNGか
これが仕様として定義されていない状態での
「とりあえず動かす」
は、
不良品を前提に製造を始める宣言
です。
順序はこれしかありません。
仕様を決める
完成条件を決める
NG条件を決める
それから製造する
「動かす」は、
検査項目の一つであって、
目的ではありません。
「とりあえず動かす」は製造業では禁止
動作確認は完成条件の一部でしかない
完成と合格を先に定義する
判断基準なき製造は不良を量産する
アプリを製造業として見るなら、
動いたかどうかは、
出荷判定の一項目にすぎない
ここを取り違えた瞬間、
ラインは壊れます。